第2章 上司がウザいです 五条×補助監督 (R18)
は、バタバタと執務室に入った。
すでに夜勤明けの補助監督が帰る準備をし、朝から勤務の新田さんは席に着いていた。
「おはようございます。」
「おはよーっす、さん。昨日大丈夫だった?」
「はい。すみません、あんまり覚えてなくて。」
「いやいや、うちらがどんどん進めちゃったからさ。呑ませすぎてごめんよ!」
上司に勧められたらつい飲んでしまうのは、の悪い癖だ。
「大丈夫でした?帰れましたか?」
伊地知にも心配され、は正直にホテルに五条と泊まりました。とは言えず、“大丈夫だった”と頷いた。
(五条さんとは何もなかったわけだし…)
はエレベーターの中でキスされたことを思い出し、動揺しそうになったが、すぐにタブレットを取り出し切り替えた。
「あの伊地知さん。」
「はい。」
「今日、五条さんの授業が終わったら任務入ってますよね。」
「えぇ。」
はタブレットで呪術師たちのスケジュールを確認しながら言った。
「私が担当してもいいですか?」
「それは構いませんが、珍しいですね。さんから言うのは。」
「昨日ご迷惑をおかけしたので、お詫びをしたくて。」
「そうですか。しかし、今回の五条さんの任務は特急呪物の回収になります。取り扱いには十分に気をつけてくださいね。」
「わかりました。」
任務が始まるまでに、まずはその呪物の調査報告の確認をしなければと、は資料室に向かった。
「呪われた聖杯…ね。」
西洋の宗教絡みのようで、血を飲ませただとか、色々曰くがあるようだ。
今回はそれを管理していた教会が取り壊されるということで、その聖杯を高専が回収しにいくようだった。
しかし、不審死も続いているようで、念のため五条が派遣されるようだった。
「場所の確認…どこの教会か…」
「相変わらず真面目だね。」
資料室で過去の報告書を読んでいると、五条が入ってきていた。