第2章 上司がウザいです 五条×補助監督 (R18)
ホテルのエレベーターホールで二人で並んだ。
は申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
「昨日も任務終わってすぐでしたのに、ゆっくり休めませんでしたね。すみません。」
「の寝顔みながら休めたから。」
「…そんなの見ても休めません。今日のサポートは全力でします。後で五条さんのスケジュール確認します。」
「真面目だなー。」
エレベーターに二人乗り込み、はスマホを取り出した。
充電があと少ししかない。
はそれにも落ち込んだ。
補助監督にスマホは必需品だ。鞄の中のモバイルバッテリーをすぐにでも差したかった。
「そんなに申し訳ないって思うなら、お詫びもらおっかなー。」
カバンをごそごそしていたの顎を五条はすくい、自分のほうに向かせた。
「それはお詫びにはなりません。後日なにか甘いものでも…」
「こっちの方が甘い。」
五条はをエレベーターの壁に押しやると、の唇に自分の唇を押し付けた。
はカバンを落としてしまった。
「あれだけ我慢したんだから、これくらいいいでしょ。」
「…っ。」
「意外と可愛い反応するじゃん。」
は赤くなった顔を必死に隠そうとした。
チーンと音がして五条はエレベーターから降りて行くのを、は慌ててカバンを拾い追いかけた。
機嫌が良さそうに前を歩く五条を、は後ろから小走りで追いかけながらその見上げた。
いまは必死に、熱くなった頬と高鳴る心臓を治めたかった。