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短編集【呪術廻戦】

第1章 私の恋 夏油傑 (出会い編)


私は手の中にある、くまのキーホルダーをぎゅっと握りしめた。

「そんなに喜んで貰えるなんてね。」
「だって、硝子先輩と同じシリーズのお揃いですし、夏油先輩にとって貰ったやつだから…。大切にします。」
「……ん…そっか。」


「夏油照れてんの珍しいじゃん。」
「私は別に…。」

硝子先輩かタバコを咥え、夏油先輩を膝で小突いた。

室内だから火はつけていないが、硝子先輩はよくタバコを咥えていた。




「おーい、傑。俺も取ったぜ。」

私と同じシリーズのくまのもっと大きなぬいぐるみを片手に五条先輩が奥からこちらに歩いてる。
いつの間にかやってきたらしい。

「凄いな。悟まさか…」
「術式使うわけねぇだろ。なんだと思ってんだよ。」

夏油先輩を睨みつけながら、五条先輩は手にあったくまを私に押し付けた。

「荷物係…?」
「は?ちげーよ。やる。そのクマで隠しとけよ。」


…隠す?

「五条にはの服装、刺激強いんだよ。胸隠せって」


こそこそっと私の耳元でいう言う硝子先輩に私は自分の服をもう一度みた。

「普通の女子高生の服だと思うけどなー。」
「うちら制服ばっかりだからね。」

私は仕方なくくまちゃんのぬいぐるみを抱きしめた。

「次は硝子のうさぎとるかー。」
「五条の金ならやる。」
「あ?まー、いいけどよ。」

硝子先輩の大きなうさぎのぬいぐるみも取るようで、私はくまを抱きしめたまま、硝子先輩たちを追いかけた。


二人がうさぎのぬいぐるみを獲得するために格闘してるのを見ていると、横から夏油先輩が私の肩を叩いた。

「私達はあれ取らない?」
「…?」

夏油先輩が指さしたのは真っ白の猫の大きなぬいぐるみ。顔が潰れて顰めっ面にみえる。

「悟に似てない?」
「ぶっ!あはは!似てますね!」
「とってプレゼントしよう。」




夏油先輩と二人で、そのぬいぐるみを五条先輩に渡して投げつけられるのは、もう少しあとの話し。

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