第1章 私の恋 夏油傑 (出会い編)
「入って座って。」
硝子先輩はすでに入って、テーブルの上のピザとかを広げ始めた。
「わー!すごーい。ご馳走ですね!」
私は早速部屋に入ると、硝子先輩の横に腰掛けた。
お邪魔しまーすと、ゆうとななみんもそれぞれ入ってきて、目の前の料理に驚いていた。
なんせ、トレーニングの後だし、もう7時も過ぎてお腹ぺこぺこなのだ。
「一応私たちジュースとの飲み物も買ってきたんです。」
私が硝子先輩にいうと、にやりと笑った。
「私はこれあるから。」
懐から出してきたのは、缶ビール。
私は持っていたジュースを落とした。
炭酸じゃなくてよかった。
「えっ。ええっ。」
「先生には内緒ねー。」
そういってにかっと笑うと硝子先輩は“カシュッ”と缶ビールを開けた。
お、大人だ!
ちょっと思ってた高校生ライフとは曲がってはいたけれど、これもこれで楽しそうだった。
ななみんもゆうも見て見ぬふりを決め込んでいて、手元にはちゃんとジュースを準備していた。
「じゃあ、はじめよっか。」
夏油先輩の声かけで、私たちの歓迎会が始まった。