第5章 ウザい上司 五条×補助監督(R18)
「プレゼントに……なりますか?」
「なるなる。めっちゃなる。」
「五条さんにとって嬉しいことですか?」
五条は大きく何度も頷いた。
は五条が仕事で使うだろう万年筆か、手触りの良いハンカチなど、そういったものを買おうかと考えていたから、あまりの想定外ぶりに瞬きを繰り返した。
五条はニコニコと笑い、の指先を優しく握りしめた。
は少し考えた後、ベッドに座る五条の肩に手を乗せた。
「では、失礼します。」
は、キッと目に力を入れ真顔でキスをしようとしたが、五条はぶっと拭いてから少し距離を置いた。
「かたいかたい!七海かよ!」
「七海さんは尊敬する術師です。」
「あー、はいはい。そうだろうね。」
五条は呆れながらの頬を撫でた。
「もっとリラックスして。僕がいつもにするみたいにキスしてよ。」
「……っ。」
いつも五条はに触れる時、優しくありながらも、慣れないに少し強引に触れていた。
そうでもしないとすぐ逃げようとするからだ。
「……ハードルが高いです。」
は眉を寄せ、少し苦しそうな呼吸で五条の唇を睨みつけた。
「だーいじょーぶ。ほら、ここにちゅっと。」
五条は口をむっと突き出し、指先で自分の唇を指差した。
「僕への、プレゼント。……ね?」
「…っ!」
プレゼントだと言われたのならは決心するしかなかった。
は再び五条の肩に手を乗せると、そっとゆっくり顔を近づけた。