第5章 ウザい上司 五条×補助監督(R18)
顔を赤らめ、呼吸を乱し、五条の手のひらのせいで少し解けたの後ろ髪。
キッと自分を睨んでくるに、五条は口角を上げた。
こんな姿にできるのは自分だけだと、優越感に満たされていた。
「変なことしないでくださいっ。」
「変?」
とぼける五条には仕事に戻ろうとしたが、五条は再びの椅子に手をかけ、自分の方に向かせた。
「変って?」
「…変な…キスですよ……」
動きもせず、ただ重ねるだけのキス。
「へー?あれって変なキスなの?」
「し、知りませんけど!息は…しづらかったです!もう!離れてください!」
「じゃあ、普通のキスしよ?」
「もうおしまいです。そろそろテスト終わりますよ。」
ウザいです。と、は五条の口元に手をやり押し返した。
五条はそのの手を取ると、そっと柔らかく触れるキスをもう一度にすると、の頬を優しく撫でた。
「はい、普通のキス。」
「お、おしまいですって!」
「もう一回。」
「聞いてますか!?」
「聞いてる聞いてる。ほら、もう一回。」
全然聞いてない!と、は椅子に座ったまま五条の足の甲を踏みつけた。
「いったーい。けど、キスしちゃう。」
「ちょっ!…んっ」
さっきとは打って変わって、唇の感触を確かめるように柔らかく触れていく五条の口付けに、は固まってしまった。
五条からの優しいキスはの正直好きだった。
仕事中じゃなければーーー…