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短編集【呪術廻戦】

第4章 私の恋 高専夏油


「面白い家族なんだね。」
「はいっ。」


「お祭りだけど、浴衣とか甚平とかある?なかったらいいんだけど。」
「あーー…」

あるにはある。

「無理しなくていいよ。悟が言い出しただけだから。」
「うちの親のならあるんですけど…、太ももまでのショート丈なんですよね。ほら、派手好きだから。」

「の服もたしかに前見た時、派手だったね。」


街でたまたま会った時、ショーパンにフリフリキャミにルーズソックスだった。
お金がないから親と一緒に着てた服。



「今の母は髪の毛黄色で、つけま3枚の、ネイルは2センチくらい長いのつけて写メ送ってくれましたよ?」

私は携帯を取り出して、カメラに向かって全力ピースの母親の写真見せた。


「…おいくつだっけ。」

夏油先輩は私の携帯の画面を見てつぶやいた。


「まだ30!現役バリバリって元気いっぱい言ってました。」
「すごいね。楽しそうなお母さんだね。」
「お父さんもすごいですよ。いまだにリーゼントです。」

漫画に出てきそうって夏油先輩は笑っていった。


「そのショート丈の浴衣も見てみたいかも。」
「やですよー。せっかくの情緒ですから、お淑やかにしたいので、普通の服で行きますね。」
「そっか。あ、そろそろ降りるよ。落ちないように。」


ぐっとお腹に夏油先輩の手が回って後ろから抱きしめられたかと思ったら、乗っていた呪霊が急降下を始めた。


ーー…誰にでもするんだろうか。


こんな近くで話をしたり、
落ちないよう支えてくれたり、
後ろから抱きしめてきたり、


優しい先輩だもん。



きっと誰にでもするんだろうな。


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