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短編集【呪術廻戦】

第1章 私の恋 夏油傑 (出会い編)


硝子先輩と仲良くなって、数日がたった。
たまにご飯一緒に食べたりして、過ごしていた。

そんなある日の朝ーー…


「今日は二年生の人と、組み手の稽古をします。」
「……。」


私はわざとらしく顔をくしゃっとした。


「…。」
「だって、ななみんっ!」

入学してそろそろ1ヶ月。食堂やら移動で避けに避けてたあの男2人と、ついに授業をともにしなければならない。

「にしても、顔に出し過ぎだろ。」
「あっはは、は面白いね。」

ななみん、ゆうの2人が笑っているが、笑い事じゃない。
絶対あの白髪、変なことするに決まってる。


「はーい、私語はあとで。グラウンド行くよー。」

春風先生が手をぱんぱんと叩いて、私たちを急かした。




■□■□■□




第一印象は確かに悪かった。
それは認めるし、私も酷いことをした。

できることなら普通に接したいと思う!


普通にーー…!



「おい。やんぞ。」
「…硝子先輩とやりたいです。」

「あ、私パース。」

目の前の白髪男は私を見下ろしている。

硝子先輩は手を振り本当に参加する様子もなく、ベンチに腰掛けている。

「硝子は戦闘むかねーから、いんだよ。ほら、来いよ。俺が直々に稽古してやる。ありがたく思え。」


普通に…したかった。




「はい。よろしくお願いします。」


私はお辞儀をすると、白髪男に右手を繰り出した。



軽くその手ははらわれ、向こうの右手が突き出されたので、私はまず後ろに下がった。

この人手足長いから、間合い気をつけないと…。


「おー、すごーい。」

横で手をぱちぱち鳴らす硝子先輩に私は微笑みかけた。


「余裕こいてんじゃねーよ!」

足が顔の横をすれすれに出され、私はくるりと回ってその足を落とそうとしたが、それも軽く避けられた。

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