第17章 鈴を持った俺
鈴をつけたクリーパーちゃんではなく、すっかり鈴を持った俺、という状況になった世界で、一度通ったところには大量の敵MOBがウロついているという状況になっていた。
エンダーアイが戻った時が最悪な状態だった。俺は敵MOBから逃げるために葉っぱの上を移動し続けていたが、地上は地獄絵図。こういうのはおおはらの鬼畜企画の時だけにしてくれよ、と思わず呟いてしまう。
「丁度よくクリーパーがいて爆発で穴空かないかなぁ」
そっと木の上から覗き込んで敵MOBが何体いるのか確認する。けれどもふと、あることに気がついた。
「あれ、クリーパーいなくね? 普通のクリーパー……わぁあ?!」
考える時間はなかった。木の上から地上を覗き込んだ隙を狙われて、俺はスケルトンの弓矢に撃たれた。そして真っ逆さまに地獄の地上へ。無数の敵にペチペチされまくり、俺は逃げながらタイミング見て急いでベットを取り出した。あとはベットにリスポーン設定をしてとにかく逃げるだけだ。
「ギギィ……!」
そこに蜘蛛が現れて俺は間もなく死んだ。体力もギリギリだったからベットが間に合って良かった。
だが俺には休む暇がなかった。散らばったアイテムを拾い、未だに湧き続ける(いいや、呼び寄せられているんだ!)敵からジャンプダッシュしながら逃げ回り、丁度よさそうな洞窟を発見した。俺は洞窟に逃げ、来た道をすぐに塞いで手持ちを整理した。
地上に敵が呼び寄せられたおかげか、洞窟内はびっくりする程静かだった。サーバーが落ちたりしないか心配になってきた。