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鈴をつけたクリーパーちゃんとエンドラ討伐

第11章 戦闘


 「戦う」モードになったクリーパーちゃんは本当に頼もしかった。
 ネザーに入った瞬間狙いに来るゾンピグを、クリーパーちゃんは素早く斧で倒していった。
 それでも数が多い時は爆発していたが、俺が何度か「爆発するなら合図して」と言うと、クリーパーちゃんは次第に合図するようになっていた。
「たいたーい、爆発するよー!」
「え、まだ待って……」
 ドカーン!
「痛いって!」
 ……かすったくらいはしたが。
 一方、ネザーの地形には恵まれなかった。歩いても歩いても要塞が現れない。ピグリン要塞すら見つからないまま、俺たちは玄武岩デルタまでやって来ていた。
「わぁ、すごそうなところまで来ちゃったね!」
 クリーパーちゃんはなぜか楽しそうだった。
「クリーパーちゃん、俺たちに残された選択肢は二つだ」俺は話し出す。「ここは諦めて一旦引き返すか、このままデルタを進むかだ」
「そりゃー進むよ!」
 クリーパーちゃんの回答に一切の迷いはなかった。
「いやでも……」
 俺が止めようとした次の瞬間、目の前でクリーパーちゃんの体が傾いたように見えた。俺は息を飲む。
「待っ……!」
「ぎゃあ?!」
 ドポン、と空しい音を立ててクリーパーちゃんは一マスマグマに落ちたのだ。
 ああっ、と悲しむ余裕はなかった。クリーパーちゃんは間もなく爆発し、咄嗟に盾を構えていなかったら俺も巻き込まれていたところだ。
 爆発したおかげで険しい地形がますます険しいどころかめちゃくちゃになり、ありとあらゆるところからマグマが垂れ流れるというまさに地獄状態になった時、クリーパーちゃんがぽんっと何かの進捗を達成した。

 恐ろしい要塞

「え?」
 俺はクリーパーちゃんを探した。クリーパーちゃんは、あちこちから流れるマグマのど真ん中、唯一無事である一マスのところにぽつんといた。
「あ、たいたーい! 助けて〜!」
 俺を見るなりクリーパーちゃんはそう叫ぶ。……ネザー要塞の屋根の上で。
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