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【DMCバージル夢】貴方と生きる【第二章開始】

第14章 新しい家族


 最近、妙にダンテが顔を出す頻度が増えた。

 バージルはその事実に気づくと、露骨に警戒心を剥き出しにするようになった。

 そしてある日、とうとう言ってしまった。

 「貴様の女好きは知っているが、姪にまで手を出す気でははないだろうな」

 その場にいた全員が、何か聞いてはいけないものを聞いたかのように沈黙した。

 「……は?」

 最初に声を発したのはネロだった。

 「いや、ちょっと待て、親父。さすがにそれは……」

 ドン引きした様子のネロをよそに、ダンテは心底呆れたようにため息をついた。

 「さすがにねぇよ!! どんな目で見てんだ、俺を!」

 「お前のこれまでの振る舞いを考えれば、疑うのは当然のことだ」

 「ちげぇよ! 俺はただ、甥っ子と姪っ子がかわいくて遊びに来てんの!」

 「ふぅん?」

 ビアンカがニヤニヤしながらダンテを見やる。

 「なんだよ、その顔!」

 「なんだかんだで、アンタもアタシたち家族を気にかけてくれてるってことだろ?」

 「ちっ……ま、そういうことだよ」

 ダンテはバツが悪そうに顔を背けるが、その横顔にはどこか優しさが滲んでいた。

 「……まぁ、いい」

 バージルは納得したのか、それ以上追及はしなかった。

 しかし彼の表情には、「それでも油断はしない」という警戒の色がしっかりと残っていた。
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