第16章 王様の変化。
気づけば翔陽の前には、飛雄じゃなくて龍先輩がいた
田中「良いかァ!バレーボールっつうのはなあ!ネットの”こっち側”に居る全員!もれなく”味方”なんだよ!!」
日向「!」
田中「下手糞上等!!迷惑かけろ!!足を引っ張れ!!それを補ってやるための!!”チーム”であり”先輩”だ!!!」
龍先輩が・・・・
「龍先輩が凄く良い事言ってます!!」
龍先輩があんな良い事言えるなんて意外で!!
私は驚きながら孝支先輩に話しかけた
菅原「いやアレは・・・・」
「?」
田中「ホレ『田中先輩』と呼べ!」
日向「田中先輩!」
田中「わはは!もう一回!」
日向「田中先輩!!」
田中「わはは!!」
「・・・・・・」
菅原「”先輩”って呼ばれたいだけだな」苦笑
「・・・・・ですね」
さっきの龍先輩へ向けた尊敬の眼差しを返してほしい
けど、言ってることはとっても素敵な事だった
仲間って本当良い
翔陽も龍先輩の言葉で緊張が解けたようだし
「翔陽の顔色戻りましたね」
菅原「本当どうなるかと思ってヒヤヒヤしたぁ~」
澤村「うん・・・でも田中が居て助かった・・・ああいう事は絶対表裏無さそうな奴が言うから効果があるんだよな・・・」
澤村先輩も孝支先輩も翔陽の事心配してたんだ・・・
私たち3人は翔陽と龍先輩のやり取りを見ながらホッとため息をついた