第12章 近づきたい想い。
武田「ただ・・・条件があってね・・・」
澤村「条件?」
武田「影山君をセッターとしてフルで出すこと」
影山「!・・・・」
「そっ!!」
田中「な!」
菅原「・・・・・」
それって・・・・
影山をセッターとしてフルに出したら・・・・
「そんな条件・・・何でなんですか!?」
田中「なんスかナメてんスかペロペロですか」
(ペロペロってなんスか!?)
武田「い・・・いやそういう嫌な感じじゃなくてねえーと・・・」
「ペロペロは意味わかりませんけど!!」
田中「え?」
「先生の言ってる意味も全然解りません!理解できません!納得いきません!私が納得できる説明をお願いしますっっっ!!!」
武田「え、えっとね・・・」アセアセ
先生に当たっても仕方ないのはわかってる
だけどどんな説明を聞いたって納得なんて絶対にできない
菅原「い・・・良いじゃないか。こんなチャンスそう無いだろ」
「そんな!私はそんなの嫌ですっ!!」
田中「良いんスかスガさん!烏野の正セッターはスガさんじゃないスか!」
そりゃあ、影山が楽しそうにバレーしてるの見てるの嫌いじゃない
セッターとして本当に天才なんだとも思う
バレーバカだと思う!!
だけどそれじゃあ・・・・・
菅原「・・・・・俺は・・・・・」
「・・・?」
菅原「俺は、日向と影山の攻撃が4強相手にどのくらい通用するのか見てみたい」
それじゃあ、菅原先輩は試合に出れないじゃないっ!!
私は唇を噛みしめて、これ以上出そうな文句を押し込める
菅原先輩が見てみたいと言ったのだから・・・・
私はこれ以上何も言えない
言っても先輩を困らせるだけ
その後、武田先生は詳細を説明してくれた
練習試合の日程は来週の火曜日
放課後に1試合のみ
影山と翔陽は、真剣な顔でやる気に満ち溢れていた
そんな二人の顔を見て、やっぱり私はまだ、複雑な気持ちでいた