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【呪術廻戦/五条】嘘がつけない

第20章 もう一度貴方と (番外編3の2)


野薔薇の声に五条たちも校舎に視線を向けた。


一階の廊下にが学長と立っていた。
2人は何かを話しているようだ。


「あ、こっち気づいた。さーん!」


野薔薇は目があったに大きく手を振った。

こちらに来てくれるかもしれない。


しかし、は五条を気付くと、少し慌てて軽く会釈をすると学長に何かを言い、足早にどこかに行ってしまった。




「……。」


三人の生徒は何も言わずに静かに五条を見た。


今の態度は絶対五条に対してだ。
五条を見たら、慌てて逃げた。
昨日は普通だったのに。



「逃げられちゃった。」


五条はへらっとそういうと、野薔薇が五条を睨みつけた。


「…何したんだよ。クソ教師。まさか、記憶がないからって無理矢理手籠に…!?」
「まさか。ほら、バカなこと言ってないで、午後は任務でしょ。そろそろ準備。」



五条は生徒にそう言い解散させると、夏油のいるベンチまで戻ってきた。
まさかに逃げられるとは思わなかった。


「避けられてて草。」
「親友傷ついてるのに笑うとか酷くないっ?」

「やっぱり悪手だったね。」


昨日抱きしめ“何故忘れたのか”と責めたことだ。


からしたら、呪術界の偉い人にセクハラされたのと同じだ。後ろから抱きしめられ上空で逃げられな状況で、記憶のことで混乱したに違いない。


「……マイナススタートじゃん。」
「ははっ!」

落ち込む五条に、夏油は声を上げて笑った。



「笑うな、励ませ。」
「もう押せ押せ。」
「嫌われるやつだろ。」
「それ以上に押せ。愛を伝えろ。オマエに紳士的とか無理だろ、悟。」
「いや、今回僕は純愛をしようと思ったんだ。恋愛小説みたいな。“ほら。僕を思い出して?”って感じでさ。」

夏油はオエっと舌を出した。


「悟には無理だって。向こうは千年の愛を貫こうとしてる大恋愛だぞ。奪え。かっさらえ。」

「……。」

「好きなんだろ。」
「愛してるよ。」


がいた校舎に向かって五条が言うと、夏油は顔を顰めた。



「私に言うな気持ち悪い。」


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