第2章 Episode:2
「えっ…?ナギーアさんが訓練場に引き籠もってる…???」
「その様子じゃ知らねぇみてーだな。」
「…はい。ナギーアさんには困ったことがあったらいつでも相談してくださいって言ってたんですが…。」
ペトラは困ったように眉を八の字にする。
ペトラ…、その他リヴァイ班はナギーアとの関係は深く、よく一緒に雑談したり飲んだりしてると聞いていた。
ペトラたちが神のように崇拝し、尊敬しているリヴァイには嘘を付くことなぞありえなく、その言葉と表情は信頼できた。
「ーそうか。時間を取ったな。
失礼する。」
「兵長!」
食い気味にいきなり声を上げるペトラ。
何事かと思い流石に足を止め振り返る
「あっ…すみません。」
「構わねぇ。続けろ」
「はい。
…もしかしたら、エレンがなにか知ってるかもしれません。」
「エレンが…?」
エレン・イェーガー。
今年入ってくる新兵の一人で、巨人になる力を有している。
そのため前倒しで調査兵団に俺の監視付きで入団している。
確かにアイツはリヴァイ班に入っているが…。
話している所はあまり見ねぇ。
が、信頼しているペトラが言っているのだ。
行ってみる価値はあるだろう。
「…了解だ。
エレンの方も当たってみる。
ありがとうなペトラ。」
「…!はいっ!」
「だそうだ。
次はエレンの所行くぞ。」
「りょーかい。
エレン何処に居るんだっけ」
「リヴァイ班の拠点だ。」
「意外と遠いね…。
まぁ馬を走らせればすぐか!」
「そうだな。
早めに終わらせてアイツ説得するぞ。」
「はいはい!」
愛馬に跨り、リヴァイ班の拠点に向かって走り出す。
涼しい風が自分の体に当たってきて心地よい。
ー…一刻も早く、アイツと話しねぇとな。