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【進撃の巨人】自由の翼【R18】

第3章 口減らし


避難民たちに「ウォール・マリア奪還作戦」の詳細が伝えられたのは、その翌日のことだった。
作戦に参加する者たちはすでに決まっているらしく、兵士たちは名前を呼び上げ、次々と人々を集めていく。

「僕たちは、年齢的に呼ばれないと思う。」

唯一の家族である祖父が作戦に参加することになったアルミンは、曇った表情でそう言った。
この作戦に参加する者のほとんどは、生きて帰れないだろう――避難民たちの誰もがそう確信していた。
それはわたしたちも同じだった。
だけど、その不安を口にすることだけは避けた。誰もがそれを認めてしまうのが怖かったのだ。

「アルミンのじいちゃんは、きっと無事に帰ってくる。」

エレンが力強く励ます。その言葉に続けて、わたしも声をかけた。

「人類最強って呼ばれてる人も参加するらしいよ。だから、大丈夫。みんなで一緒に帰りを待とう?」

「……ありがとう。」

アルミンは少しだけ表情を和らげた。だが、そのわずかな安堵を破るように、一人の兵士がわたしたちのもとへ歩み寄ってきた。

「サクラ・ダンネベルクはどこだ。」

突然の呼びかけに、エレン達は目を見開いた。
わたしもまた、名前を呼ばれた瞬間、胸がぎゅっと締め付けられるような痛みを感じた。



――わたしも……参加するの?
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