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【R18】俺のヒーローはαでした

第3章 確信


千明side

今日も佐野がお見舞いに来てくれるのを待っていた。
こんな俺のために毎日来てくれる。
家族でもない、彼氏でもないのに。
仕事大丈夫なのか心配になる。
警察って忙しいはずなのに時間を作ってくれているんだろう。
帰ったらお礼ちゃんとしないと。

病室の扉が開いた。

「……生誕パーティーに顔を出さないと思ったらこんな所にいたのか。」

「お父様……お爺様……どうしてここに……っ!」

俺は慌てて座り直しベッドの上に星座をしようとしたが、お父様に止められた。

「まだ万全じゃないんだろう。そのままでいい。」

「え……」

優しい?
いつもは少しでも足を伸ばしていれば叩かれていたのに。
驚いているとテーブルの上に封筒が置かれた。

「あの、これは?」

中身を見ろと言われ恐る恐る開けると中にはお金と通帳が入っていた。
どういうことだろうと2人を見上げるとお爺様が口を開いた。

「その金で早く治せ。ついでにそのみっともない顔もな。」

そう言うと2人は部屋から出ていこうと向きを変えた。
それだけ?
この為だけに来たの?
息子の、孫の心配はなし?
そうか……そうだった。
Ωは嫌いだったな、この人たち。

「次のパーティーには参加しろ、いいな。」

「……はい。」

逆らえない俺は貰った封筒を握りしめ返事をするしか出来なかった。
『みっともない顔』……か。
そうだよな。
元々綺麗な顔でも、可愛い顔でも、整っている顔でもない。
その上今は傷がある。
こんな息子がいるのは恥ずかしいのだろう。

「うっ……くっ……」

泣いちゃダメだ。
こんなのには慣れてるはずだ。
お父様達が言ってる事も間違ってない。
悪いのは全部俺だ。
Ωとして生まれてしまったから。
見た目も中身も最悪だから。

「うぅ……」

必死に堪えていても涙は流れてきてしまう。
俺は生きてていいのだろうか。
佐野にも迷惑かけてばっかだ。

「っ!死にたいっ……!」

そう口に出した時、病室の扉がガラッと音を立てて開いた。
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