第3章 確信
響也side
チャイムを鳴らし、中から三上の元彼が出てくるのを待つ。
だが返事がない。
出てくる気配もなかった。
もう一度チャイムを鳴らし、戸を叩く。
すると、中から歩く音が聞こえた。
居るならさっさと出てこい。
「……はい。」
鍵を開けそっと顔を出す。
間違いない。
あの時ここで三上の事を振った男だ。
こいつに散々苦しめられたのか。
怒りがピークに足し、その男の胸ぐらを掴み中に押し入る。
「うっ!何だアンタ!」
玄関の鍵を閉め、チェーンを掛ける。
そのまま廊下に男を投げやる。
「いっ!」
「アイツはこれよりも痛い目に合った。辛い思いをした。下手したら死んでた。お前のせいで。」
「はぁ?!アイツって誰だよ!!」
「あ?お前……自覚ねぇのかよ。お前の元彼の三上千明だよ!」
「なんでアイツのこと知ってんだよ!?」
腹が立って俺は気づいたらそいつの左頬を殴っていた。
どうしてこんな奴のために三上は辛い思いをしなければならなかったんだ。
ただΩってだけで差別されて、奴隷のように扱われて。
「うっ!そっか…アイツ話したのか!はは!やっぱ馬鹿だな!話せば顔晒されるっていうのによ!」
「何の話だ。」
「最近話題になってるサイト、知らねぇの?リアルすぎるAVってやつ。」
そう言ってスマホ画面を俺に向けてきた。
前に合田が俺に見せてきたサイトだ。
あれから更に更新されている様だった。
モザイクはかかっているものの、声も身体も三上だとわかる。
ずっと悲痛な叫びをあげている。
「やめろ。それを今すぐ消せ。」
「だったらまず俺の上からおりろよ。」
俺は素直にソイツの上から降りた。
「と言っても俺に消す権利はねぇんだよ。このサイトの主に言え。まぁ、言ったところで消して貰えねぇと思うけどな。むしろ顔晒されて終わり。」
「その主は誰だ。」
「……ねぇ聞いてた?言ったところで顔晒されるだけなの。……まぁ今回はほんとに悪いことしたと思ってるから千明がアンタに喋ったことは言わないでおくよ。だから帰ってくれ。」