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【R18】俺のヒーローはαでした

第3章 確信


千明side

「お疲れ様でしたー!」

午前中でバイトを切り上げ、晃大先輩と約束をしていたカフェへと向かった。
よく2人で来ていた場所だ。
いつからかデートすらも行かなくなったから来るのも約1年ぶりくらいだ。
カフェの横を通るといつも座っていた席に先輩がいた。
待たせてしまったのか、コーヒーが既にテーブルの上に置いてあった。

「すみません、遅くなりました……」

あんな別れ方をして初めて会うからか緊張している。
接し方も分からない。
先輩の前に座りアイスコーヒーを店員さんに注文すると先輩が口を開いた。

「元気にしてたか?」

「……はい、まぁ。」

「その……新しい相手とか……いないのか?」

「いないです。」

気まずい空気が流れる。
さっさと用を済ませて帰りたいところだ。

「あの、話って?」

俺がそう尋ねると先輩は俺の目を真っ直ぐ見てきた。
そして

「お前、まだ俺の事好き?」

そう聞かれ、俺は首元のネックレスに自然と手が触れていた。
正直分からない。
でもこれは捨てられない。
まだ好きなのだろうか。

「わか……りません……」

「そうか。でもまだそれを身につけてるってことは少しは未練はあるんだろ?」

「……さぁ?どうなんですかね」

そう答えると先輩は俺に頭を下げ「一緒に来て欲しい所がある。」と言ってきた。

「来て欲しいって……」

周りの目が気になり、先輩に頭を上げるようにお願いした。

「分かりましたから。でももう……これで最後にします。」

「あぁ。大丈夫だ。ありがとう。」

そう言って俺は先輩の後をついて行った。

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