第1章 初詣
でも、煉獄さんは冨岡さんとは対抗しそうな色合いを着こなしていそうである。
宇髄さん、は体格が違いすぎる気も……
でも、仕立て直しなら、五日で間に合うかもしれない。
とにかく、宇髄さんに一度確認してみよう。
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「濃紺の色紋付?あるにはある……が、色まで指定して来るってことは……何か急ぎの用向きか?」
「……その、そちらをお譲りして頂く訳には……」
「だーかーらー、何で急に呼びつけられて、譲る前提で話進めてんだよ!」
宇髄さんに額を指で弾かれ、痛いと声を上げる。
「天元様、お客様ですか?」
「雛鶴さん、お久しぶりです……」
「あら白藤さんだったの?久しぶりね」
遊郭の任務と柱稽古の折に、こちらの三嫁とは親しくなった白藤である。