第3章 きっかけ
ある日の放課後
は生物学の担当教科員であるため、ノート運びを頼まれていた。
芹「申し訳ありませんね、こんなにたくさん、持ち切れますか?」
「流石に一度で全部は無理なので2回に分けて持って行っても大丈夫ですか?」
芹「えぇ。他のクラスの分までありがとうございます」
「いえ」
前が見えなくなるほど高く積み上がったノートの山が二つあった。
は返事をするとすぐにそのうちの一つを持ち、教室へと運んだ。
「まずは1,2,3組と…」
は慎重に階段を上がった。
そして最後の階段を登り切ろうとした瞬間、足が引っかかってしまった。
「あっ…!!」
(まずいっ!転んじゃう!!)
そして後ろに倒れた。
かと思いきや
ポスッ
いつまで経ってもその衝撃は襲ってこなかった。