第6章 不穏
3日後
この日も雨が降っていた。
そしてこの日はが昼休みに委員会があったため、放課後に餌をあげに行った。
は傘をさして小屋に向かった。
しかしは入る前に気づいてしまった。
「!?どうしたの!?」
前々から少し元気がなかったウサギが倒れていた。
「かろうじてまだ息はある」
はそのウサギを抱き抱えて走った。
傘を置き去りにして。
「先生!!」
芹「どうしましたか?」
「この子が、倒れてました…まだかろうじて息はあるんですけど…」
芹「すぐに準備室へ」
2人は準備室へと向かった。
準備室に着くとはウサギを芹澤に渡した。
芹「暖房をつけてください」
「はい」
カチャンッ
芹澤は後ろ手に扉に鍵をかけた。
それには気づいていなかった
芹「天羽さんもそんなに濡れて寒いでしょう、制服を乾かすといい」
そう言うと芹澤はウサギを台の上に乗せた。
はウサギに夢中になっており、芹澤の言葉は入ってこなかった。
芹「早くしないと天羽さんも風邪をひいてしまいますよ」
芹澤はもう一度にそう言い、ブレザーを脱ぐよう促した。
「あ、はい」
はその言葉でようやくブレザーを脱ぎ、暖房の近くに置いた。
するとその瞬間、芹澤の目つきが変わった。
芹「ようやくだ…」
「え?」
芹「ようやくだと言ったんだ!」
そう言うと芹澤はジリジリとに近づいた。
ヤバいと感じたは急いである人物に電話をかけた。
しかし出るはずもなく、芹澤に捕えられてしまった。
「先生…やめてください…一体どうして…」
芹澤はに手錠をかけて鎖に繋いだ。
そして口にはガムテープを貼り付けた。
芹「電話?無駄ですよ。鍵かけてるから」
電話をかけていることに気づいた芹澤は、の携帯の電源を切り、遠くに投げた。
その目は狂気で満ち溢れていた。