第5章 お邪魔虫
2週間後
國神は来実のクラスにやってきた。
来「錬くん!」
来実はすぐに気がついた。
國「俺今日委員会あって行けないから、餌やり頼んだぞ。もう1人でできるよな?」
来「うん!分かった!任せておいて!」
國「あぁ、じゃあな」
来「いってらっしゃ〜い」
来実はにこやかに手を振った。
そしてチャンスだと思った。
来実はすぐさま準備室へと向かった。
来「あ!いたいた!天羽さん!」
はまたそこでお昼を食べていた。
「来実さん、どうしたの?」
来「どうしても、天羽さんに伝えとかないとなと思ったことがあって…もし天羽さんもそうだったら困るから…」
来実はの隣に座るとそう話し始めた。
「うん」
来「あのね、私、錬くんが好きなの」
「えっ…」
は頭を鈍器で殴られたような感覚になった。
来「だから、天羽さんにも一応確かめとかないとなと思って…天羽さんは錬くんのこと、好きになってたりしないよね?」
「そんなんじゃ…ないよ…」
来実の思惑通りだった。
来実は先にこちらが好きと言ってしまえば、は好きだと言えなくなることをわかっていたのだ。
来「良かったぁ…じゃあ私と錬くんの恋を応援してくれる?」
来実は初めて会った時のようにの手を取って言った。
「う、うん…」
は頷いてしまった。
来「ありがとう!!私すごく嬉しい!また何かあったら相談するね!」
そう言って来実は準備室を出て行こうとした。
しかしが呼び止めた。
「あ、今日の当番て…」
来「あ、天羽さんお願い!」
「でも今日の当番は来実さんと國神くんの日じゃ…」
来「そうなんだけどぉ、錬くん、委員会でいないしさぁ。錬くんいないなら行っても意味ないもぉん」
「そっか…分かった。私がやっておくね」
来「お願いします!じゃ!」
来実はさっさと行ってしまった。
来(お邪魔虫、排除完了っと)
来実はそんなことを思っていた。