第5章 お邪魔虫
次の日の昼休み
2人はいつものようにウサギに餌をあげに行こうと準備室を出た。
するとそこには
来「やっほー、錬くん♡」
来実がおり、國神の腕を組んできた。
國「あぁ…」
は目のやり場に困った。
来「最近錬くん、ぜーんぜんお昼休み見かけないからぁ、どこに行ったのかなぁってお友達に聞いたら多分ここって言うから来ちゃった♡てかてかぁ、隣の可愛い子はだぁれ??こんなところで何してるのー?」
来実は國神の腕を離さずの方をのぞいた。
國「5組の天羽だ」
「天羽です」
はぺこっとお辞儀をした。
来「えー!すごくいい子そうだし可愛いー!サッカー部マネの鷹野来実ですっ♡来実、可愛い子だーいすき♡仲良くしてね?」
来実はの両手を取り、可愛らしい笑みを浮かべた。
「こちらこそ」
は少し戸惑いながらも小さく頷いた。
國「何か用か?」
来「もぉー、用がないと錬くんのところに来ちゃいけないのー?むぅ」
國「そういうわけじゃねぇけど…」
来「てのは冗談で、昼休み錬くんいないと大変なんだよぉー、みんな筋トレサボってるのか知らないけどぜーんぜん重いの持てないんだもん!だから錬くんいないとダメなのぉ」
来実はまた得意の上目遣いをした。
國「はぁ…」
國神は少しため息をついた。
「今日は私1人で行くね」
空気を察したは國神から餌の袋を取り上げようとした。
来「ほんとー!?錬くん貸してくれるー!?ありがとー!助かる♡」
来実は喜んだ。
しかし
國「いや、来実、わりぃけど他のやつ頼ってくれ。1人じゃダメなら、2人3人連れて行けばいい。来実が声かけりゃきっと何人でも協力してくれるよ」
國神は来実を拒否し、餌の袋を持ち直した。
来「え…?」
國「じゃあ、俺たちはもう行くな」
國神はもう片方の手での手を掴むと歩き出した。