第2章 離婚か風俗か
見ると、夫の股間が・・・。というか、ユニクロのグレーのスエットが盛り上がって、なぜか、先端の布地だけ、グレーが濃くなっていて・・・。
まさかの、先走り汁?そういえば、大学時代は、よくそういうことがあった。
一緒にプールに行った時も、海水浴に行った時も、海パンのなかで勃起した陰茎の先から、先走り汁が・・・ってことが。
セクシーランジェリーって効果があるのね・・・。妙に納得できた。
でも、わたしは夫とエッチするような気分じゃなかった。着慣れないセクシーランジェリーを着ていて、恥ずかしいということもあったし、夫への不信感がないわけでもなかったから。
夫にもそういう雰囲気が伝わったのか、それとも、夫もセクシーランジェリーに反応しただけで、わたしとエッチをしたいという気分でもなかったのか、股間こそ、勃起して、先走汁で汚していたけど、求めてくる感じもなかった。
以前なら、わたしの様子などお構いなしに、迫ってくる夫だったのに、チラッと、もしかして、不妊症のわたしより誰か気に入った女の人でもできた?というようなことが頭をよぎった。
「子供が欲しい」
と、高校時代から言い続けていた夫。そこには、わたしとの子供という意味はどれくらい籠められていたのかしら・・・。
別に、わたしとの子供でなくてもいいなら、夫は、何も苦労することはないのかもしれない。
わたしと離婚して、不妊症でない女の人と再婚すれば、問題は解決する・・・・。
ふと、思い出した。
夫とわたしは、高校も大学も違った。同じだったのは、小学校・中学校だけ。夫は、勉強が苦手だったから、高校は違う学校だった。大学も近いけど、国立大学のわたしと、私立大学の夫という感じだった。
高校のときも、大学のときも、夫は女の子に囲まれていた。
たぶん、モテるのだろう。
でも、夫は、
「野々花がいい。野々花と一緒が落ち着く」
と、言ってくれて、大学時代は、毎日のようにラブラブチュッチュしていた。そして、卒業後、結婚することになった。
ただ、あの頃、夫の周囲に女の子の大半は晩婚化の状況を考えると、独身かもしれない・・・。