• テキストサイズ

あの日見た桃の思い出

第4章 子どもの頃は


 俺は意外かもしれないが、子どもの頃は体が弱く、しょっちゅう体調を崩していた。
 それを心配した親は、自然豊かなところで静養したらいいとかなんとかと思ったみたいで、山の中にあるような田舎に住んでいる祖父母宅に俺は何泊も過ごすことがあった。
 当時の俺は、自分の体のことはほとんど気にしていなかった。ただ、祖父母宅に行くということはゲームが出来るって楽しみなことであったのだ。
 昔のゲーム機を置いてある祖父母宅は、遊びに来る度テレビに齧りつくようにゲームをして遊んでいた。それがまさかゲーム実況者に繋がったとは、当時の俺は思いもしなかっただろう。
 そうしてある日の朝、祖母が朝から腰を痛めてしまったことがあり、祖父に頼まれて隣の神社に奉納に行くことがあった。そういえばこの時の俺は、ゲームのために早起きしていたから、起きていたんだよな。
 俺は何度も神社の奉納には行っていたし、遊びに行くついでに頷いた。持っていくのは桃。そうだ、いつもこうやって、祖母は隣の神社に毎日奉納に出ていた……。
/ 41ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp