第3章 はじまり
その後、鬼畜配信はなんとか四時間ちょっとで収めて配信部屋を出た時、適当に置いた桃があったことを思い出して一つかじりつく。
やっぱり食べ慣れた採れたての桃は美味い。
他の桃を箱から出して片付けながら、親から「食べ切れないからあげる」旨の手紙が入っていて、なるほど、親の家を経由して俺の家に今更届いたんだということを知る。
桃か。もうしばらく行ってないな。
俺はベットに向かいながらもそろそろ寝るか起きてるか悩みながら、祖父母宅にある桃の果樹園をありありと思い出した。
『あの日見た桃の思い出』