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あの日見た桃の思い出

第18章 魔法


「闇蛇さんって、隠れんぼも出来るんだね」
 と僕が言うと、気まずそうな、それとも照れているように闇蛇が横を向いた。
「やめろよ、そんな呼び方するな」
「じゃあなんて呼べばいいの?」
「それは……」闇蛇は言葉を切った。「いいから行くぞ。俺は白蛇の場所を探す。お前は魔法球の機能をどうにかして止める。いいな?」
「分かった」
 緊張したけど、ちょっとだけワクワクもした。
 なぜなら僕は、勇者だからね!
 間もなく、闇蛇は真上の木の板を音もなく壊した。崩れた木の破片が、音もなく地面に落ちていくのは何度見ても本当に不気味だった。
 先に中に入ったのは闇蛇。僕も遅れまいとついて行く。僕たちは、誰もいない畳の部屋から侵入したみたいだ。
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