【ヒロアカ】change the truth【R18】
第1章 プロローグ
バス停へ向かう道を歩いていると、前方から何か妙な気配を感じた。
見ると、一人の男がこちらに向かって歩いてきている。フードを深く被り、顔はほとんど見えない。気にしすぎだろうと思いつつも、その男はなぜか私をまっすぐ見つめているようだった。
……なんだろう、気のせい?
自分にそう言い聞かせて、足を止めることなく歩き続けた。
しかし、胸の奥に広がる嫌な予感は消えない。どうしてだろう、なんだか怖い――そんな感情がじわりと湧き上がってくる。
私の気にしすぎだよね。大丈夫、大丈夫……
自分に言い聞かせながら歩く私を、その男はじっと見つめたままだ。距離が近づくたび、鼓動が速くなる。
そして、その瞬間だった。
突然、男が走り出した――私のほうに向かって。
「え――」
次の瞬間、鋭い衝撃が腹部を襲った。
「――っ!?」