第4章 ようこそ、鬼畜世界?!
「ようこそ、ドズルさん」
ゲートを潜った瞬間そう言ってきたのはMENの声。
まるで誰かが撮影しているのでは、と思いたくなる状況だが、自分の姿を見てびっくりした。僕の体がゲームのスキンみたいになってる!
「ということで、今日の犠牲者はドズルさんでーす!」
「えっ、どういうこと、MEN!」
視界がようやくはっきりしてきて声の方へ振り向くと、そこには豚スキンをしたMENがいた。どういうこと? 僕は頭の中を整理したかった。僕はどういう夢を見ているのか。
「まぁまぁ、とりあえず行きましょう」
しかしMENは気にせず前進し(まぁいつものことか)僕も仕方なくついて行くことにしたが、この世界に来る前に潜って来たゲート前に何があったか僕はありありと思い出していた。
(ツルハシとダイナマイト……まさか……)
ジュッ……!
聞き覚えのある恐怖の音。僕は咄嗟に跳ねたが間に合う訳がなかった。
ドーン……!
ものすごい音が間近で鳴って地面が爆発した。僕の体は直撃はしていないが吹き飛び、地面に転ぶ。
「大丈夫すか、ドズルさん」
と駆けつけてきたMENも既にボロボロだ。僕はなんとか立ち上がるが、ちゃんと痛い。夢の中ってこんな感じだったっけ?
「ここってどういう世界なの?」
僕はMENに聞いた。
「歩くとランダムな歩数でハプニングが起こる世界っす」
「ええっ」
情報量。そしてそんな企画は過去にやった覚えもない。夢って回想みたいなものだと思っていたけれど、さすがに夢だとはだんだん思えなくなってきた。
「じゃあ行きますか、□□討伐」
「えっ」
何か言った。だけど肝心なところが聞こえなかった。
だが、MENは気にすることなく走っていき、僕も追い掛けようとしてまた更なるハプニングが起きた。
ガサガサ!