第25章 本格的な謎
「少なくとも、苺と鹿のゲートには何もないってことが分かったね」
僕はそう前向きに捉えることにし、このポジティブな彼らの様子をぼんやりと眺めた。ぼんさんとおらふくんは、今度は雪と凍っているゲートを同時に潜ってみようと話している。なんでも、共通点が多いとかで。
一方のMENはすっかりチョウザメの観察に見入っていて、ここにスマホがあったら……と呟きながら、体長を腕を広げた幅だけで測ろうとしていた。どんだけチョウザメが好きなんだ。
頼りのおんりーはといえば、ゲートを見つめたまま立ち尽くし、考え込んでいる様子。おんりーが分からなければ何も謎は解けないのでは。そう思った矢先、僕の視線に気づいたようにこちらを向いた。
「ゲートの上にある模様、何かのヒントみたいになりそうなんですよね」
「ゲートの上……?」
ゲートの上には十二個全て、丸い黄色のマークが描かれていた。その時僕はあることを急速に思い出して、答えが分かったのだ。
「ははーん、謎は全て解けた」