第25章 本格的な謎
「やっぱゲートは季節順じゃないんですかね?」
「うん、おらふくんの考え方は大体合ってると思う」僕はおらふくんの言葉に確信を得ていた。「こっちの端のゲートは凍っていて、反対側から二番目のゲートには雪が積もっている……だから、凍っているゲートは十二月、雪のゲートは二月なんだと思う」
「じゃあ、オオカミのゲートは一月……?」
と言ったのはおんりーだ。僕は曖昧な返事をするしかなかった。
「分かんないけど、消去法でそうかなって。一月は寒いから、オオカミの毛皮を羽織るとか」
「ここに弓矢のゲートがあるのに?」
と弓矢のゲートを指したのはぼんさんだ。ぼんさんが言いたいことは僕はなんとなく分かってはいた。オオカミ狩りに行く月があるなら、オオカミのゲートと弓矢のゲートは隣同士にあるはず。だが弓矢のゲートは、オオカミのゲートから数えて十個目のところにあった。
「そもそも、並びが分かったところで、何を答えたらいいか分からないっすよね」
そう言ったのはMENだ。それもそうなのだ。並びが分かったところで、何が謎なのか僕には分からない。
「ゲートの並びが違うんだったら、俺一つも分かんねーぞ……」
とぼんさんがぼやく。確かに、と僕は一人小さく頷きながらぐるりとゲートを見回した。もしゲートの並びが違うとしても、答え方が分からない。どのゲートも開通していないみたいだし。
「とりあえず適当にゲート潜ってみます? 何通りかしたら当たるかも」
なんてMENが言い始める。答えが一つじゃないかもしれないのに、どれくらいかかるというのだろう。
「でも、適当に潜って変なことになったら……」
と僕は言いかけたが。
「潜ってもなんもねーわ」
「こっちもなんもないですね」
すでにゲートを潜っていたぼんさんとおらふくん。どうやら本当に何もないみたいだ。