第25章 本格的な謎
「なんか分かった? ドズさん」
と声を掛けてきたのはぼんさんだ。
「いや、全然。パッと見、ピンク、花、苺のゲートは関係が近そうなんですけど」僕はそう言いながら苺ゲートの隣を見やる。「次はいきなり鹿がいるゲートだし、全然関係性が見えないんですよね」
それからふっと苺を摘み取られたツタを観察した。まさか、苺の数とか関係してないよね……? もうだいぶ苺がないけど。
「ほんとや! 確かに、ピンクと花と苺は春みたいですよね」
と言ったのはおらふくんだ。おらふくんのその発言を聞いて僕はピンッと来た。
「もしかしてこのゲートは、季節の順番通りに並んでいるのかも」
僕はそう言い、ミミズがいるゲートをもう一度見てみた。ミミズとかの土の中にいる虫は、暖かくなると虫が出てくるという話を聞いたことがあるし、春という括りで良さそうだ。
そうなると春の前は冬、ということで、雪が積もっているゲートは冬を示しているのだろうが、この端のオオカミがいるゲートはよく分からない。春の次にいる鹿のゲートも、その隣のチョウザメがいる水槽が前に置いてあるゲートも関係性が分からない。順番でいうと夏のゲートだと思うんだけど……。
「MEN、チョウザメって夏に捕れる魚なの?」
「さぁ?」
僕は聞いてみたが、MENは首を傾げるばかりだ。
ならば鹿とチョウザメのゲートは一旦置いて、次のゲートを見てみる。次のゲートにはどっさりとトウモロコシの山積みがあり、上の方では小麦の飾りみたいなものがぶら下がっていた。隣のゲートは弓矢が立て掛けられているだけのゲート。更に隣はリスがゲートの上で丸まってぐっすりと眠っていて、最後のゲートはなぜか真っ白に凍っていた。触るとひんやりとしている。