第24章 十二個の謎
「あれ……?」
ゲートを潜ってすぐに、僕たちは困惑することとなる。
ゲートを潜ったはずなのに、同じ島に出たのだ。
辺りを見回しても、黒い空に黒い海、灰色っぽい島の真ん中で僕らは立っていた。見ると他のメンバーも、顔をしかめたり戸惑いの表情を浮かべたりで僕と同じ気持ちなのがよく分かる。
ただ、違うことといえば、ゲートの数だ。
「……ゲートが十二個になってますね」
と最初に話し出したのはおんりーだ。
「十二個……? 倍以上じゃん」
とぼんさんも言い、ゲートをぐるりと見回した。
「ここで謎解きですかね、ドズルさん」
おらふくんはそう言って僕に目を向ける。その理由は考えなくても分かった。ゲートの前には何かしらのヒントのようなものがあったからだ。
まず一番端のゲートには一匹の白いオオカミが座っていて、こちらをじっと見据えていた。かと思えばその隣のゲートは雪も降っていないのに雪が積もっていて、他には花が咲いているゲート、苺が実っているツタが絡みついているゲートなど、どれも一貫性のないゲートがズラリと並んでいるのである。