第23章 答え
「ぼんさん……!」
僕はぼんさんの寝言を叫びながら飛び起きた。ぼんさんのことを呼びながら起きるなんて、よっぽど切れない縁になったんだな、と思いながら体を起こすと、みんなも地面に倒れていてびっくりした。
「みんな、起きて!」
「ん……あれ?」
「あれ……僕、なんでこんなところで寝てたんやろ?」
「ようやく変な夢から覚め……てはいないな」
おんりー、おらふくん、MENが次々と起き上がる中、僕はもう一人の人物を目視した。島の端で縮こまって寝ている、ぼんさんの姿だ。
「ぼんさん、起きて下さい」
僕はぼんさんを揺すって起こす。ぼんさんは彼ら三人とほぼ同じく、驚きと困惑を表情に浮かべた。
「え、何ここ……どこよ、ここ?」
とぼんさんが言ったので、僕はまたみんなにした説明をぼんさんにも伝えた。気づいたらこの黒い海と空の島にいたこと、五つのゲートの先にみんながいたこと、それぞれメンバーを助けると、なぜかこの島で再び目覚めることも。
「ってことは、俺ドズルさんに助けられたって訳?」
とぼんさんが僕にもう一度聞く。そうだって言ってるんだけど、なんでそんな疑いの目を向けるのだろう。本当のことなのに。
「まぁドズさんが本当に俺を助けたかは分かんないけど」とぼんさんが話を切り替えた。「ゲートが五個あるってことは、最後はドズさんのゲートなんじゃない?」
やはりというか、ぼんさんもメタ読み始めたか。僕はなんだか面白くなってクスクス笑っていると、間もなくぼんさんに変な目で睨まれてしまった。
「真面目にやる気ある?」
「ありますよ、もちろん」
そんなツッコミもぼんさんだなぁと思いながら僕が答えると、どっと笑いが起きて。やっとみんなが揃ったんだな、と夢の中でも安堵感を覚えた。
「よし、行きますか」
ひとしきり笑い合ったあと、僕から切り出した。残りのゲートは一つ。このゲートの先の謎? を解いて、さっさとこんな夢から脱出しよう。
僕は四人を振り向いた。四人はそれぞれ頷いた。僕は返事の代わりに頷きを返し、ゲートの前へ向き直る。
これで最後だ。
僕はゲートへ、足を運んだ。