第11章 今の状況
「ゲートの話もMENから聞きました。MENと僕のゲートがあったってことは……次は……」
おらふくんは僕の方を見つめてきた。見るとMENも僕の方を見ていて、何か言いたげな様子。二人も、もう気づいているみたいだ。
「僕の予想が正しければ、次はおんりーがいる世界に繋がると思う」と僕はゲートの前まで近づいた。「このボールはなんだろう? おんりーってこんなボール持っていたっけ」
「ああ、それはエンパだと思いますよ」
僕の疑問にすぐ答えたのはMENだった。ああ、そうか、エンダーパール。おんりーと言えばエンダーパールだったのか。水バケツとか、ポピーのイメージもあったけれど。
「エンパか……」
と僕が呟くとおらふくんがこう言い始めた。
「おんりーのことやから、めっちゃ大変なアスレとかやらされるんじゃないですか?」
メタ読みは僕らの十八番ともなりつつある。だが、おらふくんのメタ読み通りだとすると、僕たちはこれから、生身の体でアスレチックをすることとなる。まさかボルダリングをやらされたりしないよね……?
「アスレだったら、俺真っ先に落ちると思うんで後は頼みました、ドズさん」
とMENが僕の方を見てそう言った。
「いや、MENも一緒に行こうよ。てかMENがいないといけないアスレかもしれないし」
僕はMENを宥めながらゲートを見やる。本当にアスレとかだったらどうしよう。さすがの僕も、体を鍛えているからなんとかなる、ではなさそうだ。
「とにかく行こう。入らないと、この世界から脱出出来ないみたいだし」
僕は二人が頷いたのを見てゲートへ進んだ。ただの体力王選手権とかならいいんだけど。
今まで予想を斜めに裏切ってきた世界だ。僕たちを待ち受けていたものは、アスレチックではなかったのである。