第7章 雪世界?!
ゲートを潜ると、出迎えたのは真っ白な銀世界だった。
空はすっきりと晴れた水色で、足元から地の果てまで雪原。ところどころに枯れ木が見えたが、どれも雪が積もっていて、異世界に来たみたいだった。
一歩歩いてみると、ぎしりと雪独特の足音が鳴る。僕、今普通の外靴だけど雪で濡れたりしないだろうか。
「本当、不思議なことばかりだよ。これだって本物の雪みたいだし、現実っぽくて怖い」
と僕はMENを振り返って思っていたことを口にする。自分の言ってる言葉さえ、本当じゃないかもしれないと思えてきた。
「ハハハッ、ほんと不思議っすよね」けれどもMENはいつも明るかった。「俺、こういう夢よく見るんすよ。夢なのか現実なのか分からない夢」
「でも結局、夢だったんでしょう?」
「まぁ……そうだと思うんすけど」
何その答え方。本当に現実みたいで逆に怖いんだけど。