第2章 はろー、ニューワールド。
『なんというか、双子って顔がそっくりなもんなんやね…。』
みっちゃんに同意しながら、横を過ぎるとポトっと何かが落ちた音がして振り返った。
そこにはO.MIYAと刺繍されたハンカチが落ちていた。
思わず拾ったもののどうするか悩んだ3秒後、キャラクターとの関わりを持つか悩んだけど届けた方がいいという判断に。
『さっきの双子ちゃんたちの落とし物っぽいから、ちょっと渡してくる!』
すぐ渡せば一瞬で終わるでしょう!と思ったのが少し間違いだったようだ。
『あ、あの!!』
声をかけると「「ああ!?」」と二人に威嚇されて、縮こまりそうになる。
生はエグい、ヤンキーにも負けてないぜ?と思ったよ。
でも、まぁ仕方ないよね。
「お前なんなん!?急に話しかけよって、この喧し豚が!!」
髪色は黒だがこんな暴言が出るのはきっと宮侑でしょうな。そう思い、その隣の黒髪の子にハンカチを渡すことにした。
『ハンカチ、落としてたので。合ってますよ…ね?』
「お、おん…。」
目をぱちくりさせながら、ハンカチを受け取ってくれたのでおそらく名前は合っていたのだろう。
『ではこれで!!』
みっちゃんも待たせているし、お隣の不機嫌な双子の片割れもイライラしてそうなので、渡して速攻で戻ることにした。
「大丈夫だった?渡せた?」
『うん、なんとか。せやけど、なんていうか喧嘩中に入るってとばっちり受けた気もする。あ、何かされたってことはないよ!』
誤解されても困るので、慌てて否定した。
「まぁ、が大丈夫ならええけど。」
このきっかけが、何かが始まるきっかけだったのは後に知ることになる。