第2章 はろー、ニューワールド。
時は進み、私は中学生になり2歳差の兄の信ちゃんと一緒の学生生活を送れるようになった。
その頃の私はあまり喋りまくることはなく、脳内でマシンガントークを繰り広げることが多く、見た人にはきっと兄と変わらないと思う。
多分だけど。
中学生にもなるとキラキラと輝く推しはバレー部に入り、毎日遅くまで練習をしている。
あまり邪魔にならないように、と私も小さい頃とは違って少し距離を取るようになった。
隣にいたい。
ではなく、頑張る推しを遠くから眺めて観察することで原作へのリスペクトをしていくのだ。
これぞ、推し活である。
私は傍観者でありあくまで主人公でもなんでもない。だからこそ、原作をなるべく壊さないようにしていかないと。
と、いうことでバレーボール部にも入らず帰宅部一本にしようとしたら、中学は部活が必須らしい。
なので、何か入らないとなぁと思い目に入った家庭科部に入部することにした。
今回は手芸や調理に力を入れて女の子らしく頑張りたいと思います。
決意表明したとこで、ふと見上げるとお家まで帰ってきたようだ
『ただいまー。…ってあれ?珍しい、信ちゃんがおる。』
いつもは見かけない靴を見つめ、居間へいくと信ちゃんがいて目が合った。
「おかえり、。初めての学校どうやった?」
『…ど、ド、ドキドキやった。けど大丈夫そう。』
「どド…?平気そうならなによりやな。部活は何入るか決めたんか?」
『うん、えと家庭科部にしようかなって。』
「バレーやないんやな。」
『い、ろんなことやってみたくて…ダメだった?』
「いや、がやりたいんやったらいいんやけど。一緒にやれるのも悪うないかなって思っとった。」
グサっ!!
推しの声が心に響く。
ちなみに、今の会話でわかったと思うが私の心とは別に喋ることは多くなく、なんなら数十年経てもどもってしまうのだ。
慣れてきたとて推しが近くにいるとドキドキが止まらない。
いやぁ、一緒にバレーはやりたいけども!?
見たい気持ちの方がすごいのよ!?
でも、やってみるとバレーは楽しいから家だけのプライベートのみき控えてる。