第2章 はろー、ニューワールド。
さて、赤子の日々は本当に眠いしお腹は空くし、オムツに出ちゃったし…と色々あったが泣くことでしか伝えられないので赤ちゃんというのも大変だと身をもって痛感した。
ようやくママと言えるようになり、少しずつ動けるようになってきた私もハイハイで移動することが楽しくなってきました。
もちろん、母のところへいったり、信ちゃんのとこやお姉ちゃん、おばあちゃんのところ…と可愛がってもらったり、遊んでもらったりしてこの赤ちゃんライフも満喫している。
でも、やっぱり常に推しといたい気持ちが強いようで信ちゃんのところばっかいる気もする。
うん、きっときのせいではないはず。
『だ!ああま!(信ちゃん〜)』
いつも通り信ちゃんのとこへ行くと、また来たか!と言わんばかりの目で見つめられ手を広げてくれる。ありがたい、感謝感激ですよ。
「ほんまかわえぇな、。おれのことすきなんよな?」
ギュッキュしてくる信ちゃん、そして子ども特有のもちもちふにふにほっぺがたまらなく癒される。
聞いてくる信ちゃんに思わずコクコクとヘドバンの如く頭を振る。
そんな私に微笑む信ちゃん。
漫画で見てたクールな感じも全く無く、強いて言うなら雰囲気は高校生のあの時と同じ感じが垣間見える様子はあるかもしれない。
小さい頃から農業に触れているのもあり、この頃から北さんの将来が伺える。
その経緯も近くで見れるなんてなんて幸せなのだろうか。
最初はにいにとも呼んでいたが、呼び方は皆が信ちゃんと呼ぶのでそう呼んでいくことにした。
北さんって呼ぶのも良かったけど、同じだしね。
そんな幼少期を過ごし、信ちゃんがバレーボールに夢中になり始め私も一緒にやる日々が増えてきたある日のことである。