第4章 めぐりめぐる転生はどこへやら
北side
テスト期間というのもあり、いつもより早く帰路に着く。
あの子は今日は休みだから家におんのか…。
記憶喪失と人格の入れ替わりにと色々変化がありすぎる妹に対し、なんとも言えん気になる。
そう思っとっても、は帰ってくるわけでも無いから何とも言えない。
嫌いとかやないんやけど複雑と言えばええんかな。
目の前に見えてきた見慣れた家、そしてバレーボールを1人で楽しそうにするがいた。
あの頃と同じ綺麗なフォーム、正確なボール捌き。
一瞬見惚れてしもたが、流れる汗をみて風邪をひいてはいけないと思い声をかけた。
あまりにも楽しそうにする姿があの頃の妹と重なる。
俺も一緒にやってみたい。
誘ってみると普通にいいよとのことだったから、バッグを置いてきた。
高く山なりの綺麗なパス、昔から何も変わっとらんのフォーム。
昔やっていたのかと聞くと、そうでもないようで体が覚えてるとのこと。
重ねちゃいかんのに、どうしても重なってしまう面影。
部活に入らない理由も聞いて、実はあの子もそう言わなかっただけで一緒にただここでバレーボールしたかったというのも本当かもしれん。
気づくともう夕焼けがさすようになったので終わる。
俺とのバレー、楽しかったんだよな?
そう思いながらバレーボールをひとなでする。
ヒョイっとボールを奪われたかと思うと、ダッシュし夕飯を作りに家へ向かっていった。
そんな姿に思わず笑てしまう。
違うはずやのに、めっちゃ似とるあの子が気になってしょうがないんや。