第4章 めぐりめぐる転生はどこへやら
そうこうしながら考えてるとバックを下ろした信介くんがやってきた。
「ほな、やろか。」
ポーンとボールを上げて私のとこにパスをする、私も綺麗にオーバーで上げて信介くんのとこへ返す。
お互いに無言だったが、楽しくなってきたのもあり居心地のいい空間だった。
ポーン…と高くボールが上がった時に声が聞こえたのは信介くんだった。
「とおんなじ顔しよる。バレーやってる時も楽しそうにしとった。」
少し下目線で苦しそうに笑う信介くん。
「まぁ、楽しいからね実際に。…でも部活までは私はやらないかもしれない。」
オーバーで返したボールを見ながら話す。
「…なんだか聞いてもええ?」
『嫌いとかじゃ無いんだよ?ただ、迷惑かけちゃうかなとかあるし?でも一番はこの時間が一番楽しい!特別!って思うんだよね。』
「俺とのバレー、いつも楽しんでるってことはそういうことやったんや…。」
弧を描くボールをキャッチして呟く信介くん。
『答えになったかは分からないけど、私はそう思うよ。』
タオルで再度汗を拭く。
「…ありがとな。」
なんかお礼を言われた気もするが気のせいだろうか?
まぁいいや、それよりも昼だったはずがもう夕方に。
ご飯作らないと大変じゃん!!
『ご飯作りに行ってくる!!』
信介くんのボールをほぼ奪い取りしまいに走る。
走る私の背中を見て笑っていたことは信介くん本人しかしらないこと。