第4章 めぐりめぐる転生はどこへやら
さて、ボールを置いたら手を洗ってご飯を作らねば。
味噌汁の具材何にしようかなぁ、メインは鯖にしようかなあ…なんて思いながら作る。
一応、これでも一人暮らし歴も長いので作るのは割と得意なのだ!
サンマじゃないけど、大根おろしも欲しいよね〜なんて思いながらルンルンで作る。
最初はお口に合うか心配だったけど、その必要はなさそうだ。
いつもの味や!
と評判も良い。
皿洗いをしようとすると、信介くんがやっとくから先に風呂入り?というのでお言葉に甘えて先に入ることにした。
服を脱いでいると嫌でも目につくお腹のあざ。
治りかけだろうか、黄色くも変色しているところが気になってしょうがない。
『この子のためにも早く治さないとだね。』
優しく触り、完治することを祈った。
そして、次の日。
記憶のないままの学校への登校である。
勉強は大丈夫だろう、一応人生二周目になるからいけると信じて。
「えー、しばらく休んでいた北やが、今日からまた学校に来れるようになった。ただ、記憶喪失やから色々助けてあげてな。」
転校生の如く連れられた担任に悪意なんてものは全く無いんだろうが、突き刺さる視線が痛いぜ…。
『えっと、ご迷惑をかけると思いますがよろしくお願いします。』
こうして久しぶりのスクールライフを送ることになる。
「!ほんっとうに心配したんだからぁー!!」
おそらく友達であろう子が泣きながら抱きついてきた。
『えっと、その節はご心配おかけしました。その、すみません。』
「はっ!記憶ないってことは名前もだよね。えっと、私は井端みつり。みっちゃんってよく呼ばれてる。どんなでも可愛いもんは変わらないから仲良くしようねー!」
みっちゃんに号泣されながら言われた。
人の心配も出来る子って、本当に素敵だよね。
昔のことをぬいてもこの子は私にとって理解のある、大切なお友達なんだなぁと知ることができた。
私もこの子と仲良くなりたいって思う。
大人の時の友達もそうだけど、
この時期に作ることが今後の友達が増えて、大人まで過ごせたりすることもある。
なので大切にしていこう!