第3章 もう三年生になったよ〜あっという間の時間。
この感情を蓋していくにはどうすればいい?
まさかその相手が実の血が繋がった兄とは近親相姦もいいところだ。
これに気づいた以上、あの家にいて一緒に過ごすなんて難しい。
寮のあるとこを探すしか無いか?
なんて頭を抱えてると、上からガサリ…と茂みの新しい音が聞こえて振り返る。
「おじょうちゃん、こんな夜に外でちゃいけないね。向かうできっと探してる声が聞こえるけど、君のことだよね?これ。」
メガネをかけたスーツのおじさんが、指差す方向には確かに信ちゃんが呼ぶ声である。
『す、すみません、見なかったことにして頂けると嬉しいです。』
小さい声ではあったがあのおじさんには届いただろう。
「家出したいのかな?いいよ、今夜うちにおいでよ。」
明らかに怪しいが今は逃げることを優先したい。
こくっと頷いておじさんについていくことにした。
本当に家が近かったようでアパートの玄関を開けて入れてくれた。
ガチャン!しっかり戸締りもしてくれたから信ちゃんはおそらく来ないはず。
「さぁて、お嬢ちゃんをしっかり追いかけてきたやつから守ってあげたんだけど、お礼できるかな?」
ニヤリとするおじさんの顔は嬉しそうで、裏が感じられた。
本能がそう呼んでる。これはこれでヤバい事態であると。
『か、匿って下さり、ほんとにありがとう、ございました。』
お礼はしっかりしたし、と外に出ようとするも鍵がかかっていた。
『えと、鍵が開かないんで、すが?』
戸惑いながら振り返りおじさんを見るがニヤニヤしたまま何もしない。
「え?開ける必要ないよね?しかもお礼もらってない、さぁ早く!」
おじさんの手が私の肩を掴む。
怖くて声なんて出ない。もしかして、この人はロリコンかなんかか?
思い出すと前世でもいたやん、こんなん。
逃げる為と言ったが何故馬鹿正直に着いてきちゃったんだ。よくよく考えれば最初見ていた時から怪しかったのに!!
『あ、の。や、めて下さい!』
掴まれた肩をドンっと押されると側にあったベッドに押し倒される。
そして、おじさんはおもむろにズボンをカチャカチャといじり始めた。
この展開は不味すぎる。美味しく食べられたもんなら即警察行きだ。