第3章 もう三年生になったよ〜あっという間の時間。
北side
初めてアランを家に呼んだ。
はきっと会うと人見知りを発揮してしまうだろうが、アランは明るいやつやし、大丈夫やろと思った。
案の定、いつもよりキョドリまくっていたがご飯を褒められて嬉しかったようで自然な笑った姿を見ることが出来た。
別にはしっかりしてるし、ええこやからって分かっているが、表情が掴みにくい。
それは小さい頃からそうやった。
赤ちゃんの時はそこまでひどくなかったが、俺が小学生に入ってバレーボールを始めた時くらいからか。
俺を避けてるといえばええんか…ちょっと一歩引いた線引きをしている感じがある。
でも別に嫌われてる訳や無いんやろうけど、どことなくぎこちない。
話し方も家族やのにずっと緊張してる気がする。
それが不思議でしゃーなかった。
お互いにそこまで喋る仲でも無かったからかもしやん。
でも、バレーしとる時のは動いてるのもあるからか、表情が普段よりもいきいきしとる。
バレーだって普通に上手いはずやのに部活ともなると避けてしまう。
何かがあったんやないか、もしかしていじめか?
せやから"学校"では無く、安全な家を選んでバレーボールをしているんや無いか?と考えてまう。
いやでも、友達の話もよう聞くしどうなんや?女心は難しい…。
本当に目が離せん妹や。
そんな妹がテーブルの上に突っ伏す姿に何か悩んでるのか、と尋ねることにする。
そしたら今後の進路についてやった。
そうか、いつもは大人びて見えるだってまだ15歳になったばかりか。
悩むことやってあるよな。なんて横に置いてあった携帯をチラッと見ると近隣の高校のホームページだった。
これには驚きしか無かった。
同じ高校に行くもんかと思ってたからだ。
話を聞いてみるとやはり進路についてだったらしい。
稲荷崎かと思って聞いてみたが、学費やら勉強やらと他の所を気にしているようだった。
まだこんな子がお金のことを考えておることに驚いた。
自分の欲や気持ちよりも家族、家を一番優先することが嬉しいとは思うが、自分の人生を考えると良い道とは言えんだろう。
俺自身、妹のこともっと知りたいし一緒におって色んな顔を見てみたい。
そんな気持ちは俺のわがままやろか…?