第7章 緋色の友情
昴「今日もとても楽しみにしてました。
まさか人生で『そら豆』を自身で発酵させる日が来るなんて、、、。
どんな仕上がりになるか楽しみです♪」
椛「そうですよねw
普通の人はお店で買って終わりですもんね。」
今日は『豆板醤』を仕込むレッスンに訪れている。
工藤邸に個人レッスンの依頼で伺う様になってから早数か月経つ。
元々彼は料理をしない人生を歩んで来たようだが、この『工藤邸』で生活するようになってから、料理が趣味になったらしい。
作り始めたらどんどんハマっていき、彼女との縁もあり、いよいよ調味料を作り始めるに至る。
昴「これはまた、、、
立派なそら豆ですね。」
椛「このまま頂いても美味しいですけどね。
無農薬の良いそら豆が手に入りました。
季節の恵みは本当にありがたいです。
昴さんはそら豆自体はお好きですか?」
昴「えぇ、好きですよ。
グリルで焼いて塩につけて頂きたいですね♪」
椛「では、そのまま食べる用に少し残しておきますか?」
昴「いえいえ!それはいつでも自分で出来る事なので。全部一緒に今日仕込みましょう♪」
椛「ふふふ。分かりました。
ではそうしましょう♪」
そら豆の旬は短いが、この時期にしか仕込む事が出来ないそら豆を発酵させてつくる豆板醤は絶品で、一度舌が覚えてしまうと、流通品には戻れない。