第36章 友情と責務
椛「なんだか、あまり参考になれず、すみません…
こちらから何か、アクションを起こした方が良いですか?
指示があればもちろん、黒田さんに従います。」
彼女の言葉に一瞬だけ考え込むと、ゆっくりと口を開いた。
黒田「…沖矢昴。」
椛(…秀一?)
黒田「彼は椛さんの生徒さんのようだが?」
椛「はい、そうですけど…」
黒田「彼はどんな人物なんだ?」
椛(昴さんの所にどうやって行き着いたんだろ…
なんでこのタイミングで質問してくるのか…)
椛「昴さんは東都大の大学院生です。」
黒田「椛さんは、どう彼と知り合ったんだ?」
椛「わたしが駅の階段で、キャリーケースを運んでいる時に、手伝ってもらったのがきっかけで、そこから生徒さんになりましたよ。」
黒田「そうか…」
椛「黒田さんは昴さんと、お会いした事あるんですか?」
黒田「いや、直接話をした事はない。」
椛「そうですか…」
なんともむず痒い空気が一瞬流れた気がしたのは、彼女の気のせいではないだろう。
黒田「江戸川コナン…」
椛(えっ?
次はコナン君?)
黒田「あの少年について、椛さんはどう思う?」
椛(どう思うと言われても…)