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ゼロの協力者 【名探偵コナン】

第35章 闇の男爵夫妻



前回会ってから、そんなに日は経っていない筈だが、彼の香りと温もりを感じると酷く懐かしく、そして心が落ち着く心地がした。

椛「零…」

そのまま抱きしめながら、彼の名前を耳元で愛おしそうに呼ぶ。

『安室透』という仮の名前が嫌いなわけではないが…
この名を呼べるこの状況に、どうしても喜びと優越感を感じてしまう。


降谷「椛…
会いたかった…」

椛「私も…
会いたかったよ。
零…」

彼女の言葉を耳にすると、嬉しそうに顔を横に向けて、目の前にある彼女の首筋に口付けを落とす。

その愛撫に応えるように、椛も彼の首筋に同じように口付けを落とした。

彼女の唇が自身の首筋から離れることを確認すると、腕を緩めて片方の手を彼女の頬に伸ばす。

一度顔を見合わせて瞳を合わせると、彼女の瞳に自分だけが映っている事に満足感を覚える。

口角を薄く上げた、彼女の唇が近づいてきて、そっと降谷の唇に重ねてくる。

降谷(はぁ…
全てが優しく、そして柔らかい…)

手のひらから伝わる彼女の弾力のある頬も。
キツく抱き締めるといつも自然と当たる、彼女の柔らかい胸も。
そして重なる唇から伝わる彼女の唇の温もりと、熱く赤い舌も。

普段の、過酷な任務の疲れを吹き飛ばすには十分すぎる威力だ。


降谷(ずっとこうしてたい…)


今日はいつもより長めの彼女からの口付けに、自身を求められていると感じ、人から求められる事の喜びを感じていた。


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