第35章 闇の男爵夫妻
灰原「それにしても、付けられて直ぐ気づくなんて…
彼女中々やるわね。
完全に死角だったと思うけど…
流石、『組織1の探り屋』と言われる彼の、恋人になれるだけの器量はあるって事なのかしら?」
コナン(椛さん…)
何か思い当たる様な節があるのか、コナンは灰原からの言葉に口を紡ぐ。
少し考え込む様な様子を見せたコナンに、続けて声をかける。
灰原「貴方、彼女と彼、2人の会話を聞きたかったんだろうけど…
さっきの様子じゃあ、
『流石にやぶさか』って事かしらね。」
考え込みながらも、悔しがっているコナンを少し揶揄うように嗜める。
そんな、灰原の態度があまり気に食わないのか、コナンは再び食ってかかる。
コナン「なんで、オメーはそんなに楽しそうなんだよ…
気になんねーのかよ?
あの2人の普段の会話…
何か、奴らの情報が掴めるかも知れねぇんだぞ?」
灰原「それは、彼らの立ち位置を考えれば、全く無いとは言い切れないけど…
それよりも…
私には、『大人の男女』の会話盗み聞いて、楽しむような趣味は無いわよ。
貴方も、流石にそこは人のプライベートに足を踏み入れすぎなんじゃ無い?
逆に、さっき彼女が盗聴器付けられても、直ぐ気付いて良かったと、私は思ったけど?」
コナン「えっ?」