第35章 闇の男爵夫妻
そして本日もう一つの予定。
椛は受け取ったグッズをカバンの中にしまうと、グッズのお礼に、おやつ作りに取り掛かる準備を始める。
博士「椛君に先に言われていたもち米、炊いておいたぞ。
先ほどちょうど炊きあがって、今、保温にしておる。
炊き上がりの、チェックしてくれんかの?」
今日はこれから、砂糖完全不使用のおはぎを作る予定だ。
炊きあがりのもち米で作りたかったため、もち米の下処理を事前に博士にお願いしておいた。
キッチンに入ると、もち米の良い香りが室内に広がっている。
博士「ふわ~…
いい香りじゃ~♪」
椛「ホントですね♪」
炊飯器の蓋を開けて、中身をチェックすると、湯気とともに美しく炊きあがったもち米が姿を現す。
椛「餅米ってホント最高だな~♪」
思わず心の声が漏れる。
博士「ははははは!
ホントそうじゃな~♪」
椛「ふふふ♪
準備ありがとうございます。
このままだと熱いので、少し冷ましましょう♪
そしてこちらが今日使用する、発酵あんこです♪」
持ってきたスーツケースの中から、大きめのタッパーを取り出すと、キッチンカウンターに置く。
彼女がタッパーを持ち上げる姿は、少し重たそうに見えたので、中々の重量があるように見えた。